uchu-jinの日記

おバカさんのブログ主が、頭が良くなるために頑張るためのブログです^^

働き方改革は今のままでは不可能

働き方改革、なかなか進みませんね。

 

「生産性の低い人に残業代出すのはおかしい」

などというズレた理屈を振り回す人も出てくるくらいですから、

現在の労働環境の何が間違えているかを誰もわからないまま

議論しているように感じられます。

 

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 生産性が高いとか低いとか、そういう話ではないと思います。

 

この論調を認めるのであれば「生産性が高い人にはもっとお金を出すべき」という

話になるはずですが、それもおかしい話です。

 

いくら生産性が高くても、それによって会社が求めていることが

達成されていなければ意味がありません。

もちろん高い相関性がありますが、そのものではないでしょう。

 

評価すべきは「結果」です。

能力や生産性ではありません。「何をしたか」が全てだと思います。

 

さらに言うのであれば、給料は「結果を出すことを○○円で請け負う」という

契約で支給されるべきであり、時間や能力に対して支給されるものではないはずです。

 

経営者はこういう議論になるのを嫌がるでしょう。

何故なら「ここからここまでで何円」という給料の決め方をしたら、

今のように次から次へと際限なく仕事を増やすことができなくなるからです。

 

この「際限なく仕事を振ることができる」という権利と

「生産性によって労働者を評価する」という評価制度の2つの組み合わせは

経営者にとってはまさに魔法の杖といえる代物です。

 

例えば、労働者が仕事を完遂しそうになったら、終わらないように

仕事の量を増やすだけで「未達」にして評価を下げることができます。

達成すればしたで給料以上の結果をそこから得ることができますし、

質が下がろうものなら付けられる難癖が増えて昇給を渋ることもできます。

 

いずれにせよ、同じ価格でやらせる仕事を増やすことができる訳だから

一粒で何度も美味しいのです。

 

職務範囲が定まっていないので、たとえばただの無計画な思い付きや

不安を解消するための無意味な施策であったとしても、

好きなだけ労働者の時間を奪って捩じ込むことが可能です。

 

こんなに都合の良い特権を手放すはずはないでしょう。

 

本来、雇用契約は、

「こういう結果を出すと請け負ったことに対してこれだけの報酬をもらう」

というものであるはずです。

契約で職掌とそれに対する給料をハッキリ決めるべきであり、

残業代は、それを超えて働かせる場合に「補償費」という形で支払われるべきものです。

 

残業代をなくすなんて、とんでもない。

契約違反に対する罰金をなくせと言っているのに等しいです。

なんと雇う側だけに都合の良い論理でしょうか。

 

この根本的な労働契約に対する認識の誤りを是正しない限りは、

掛け声だけで一向に働き方改革は進まないでしょう。

 

何故なら、今は経営者が圧倒的に強い立場であり、

片方だけが圧倒的に強い立場に立てるような交渉で

弱者が対等な権利を得られることなどありえないからです。